今朝、勤め人としての職場に着いたときのこと。
スマホの画面に踊る、見慣れない電話番号。通称「シラ電」からの着信だ。
この「シラ電」、不動産賃貸業にとってはあまり縁起の良いものではない。
恐る恐る出てみると、相手は3号物件の入居者さんだった。
入居からもう何年になるだろうか。
大きなトラブルもなく、これまでほぼ連絡を取ることがなかった「優良入居者」さんだ。
そんな方からの、ほぼ初めてに近い電話。
嫌な予感しかしない。
「あの……トイレを流した水が、ずっと止まらないんです」
話を聞けば、下水道代がいつのまにか1万円を超えていたという。
なんと! それは大変だ。
原因は、おそらくあれだ。
「浮き玉」とか「ボールタップ」とかいう、DIYブログでよく見かけるパーツ。
知識としては知っているし、YouTubeで予習もしているが、実際に目の当たりにするのはこれが初めてだ。
ついに来たか、大家としての登竜門。
自分も「第2種電気工事士」として多少の設備には慣れてきたつもりだが、水回りはまた別物だ。
だが、都合の悪いことに今日は月曜日。
勤め人としての仕事が始まったばかりだ。
しかも、今週は何かと忙しい。
追い打ちをかけるように、今度の土曜日もすでに予定が埋まっている。
「すみません、日曜まで行けませんが大丈夫でしょうか?」
内心、かなり申し訳ない気持ちで打診した。
本来なら業者に丸投げすれば早い。
しかし、今回の件は自分の目で構造を見て、経験値を積んでおきたい案件だ。
(もちろん、経費削減という本音もあるが……)
幸いにも、入居者さんからは「日曜でも大丈夫です」と快諾いただけた。
水漏れといっても、床が水浸しになるような二次被害が出ているわけではない。
ちゃんと止水を確認できれば、なんとかなるのだろう。
入居者さん、しばしお待ちを。
日曜日は、3号物件のトイレと真剣に向き合ってくる。
また一つ、大家としてレベルアップする機会だと思って乗り切るしかない。
地味なトラブルこそ、経験の宝庫。
そう自分に言い聞かせ、まずは目の前の勤め人仕事を片付けることにする。

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