物件情報よりも小説の続きが気になる

久しぶりに小説を読み切った。

といっても、誰かに勧められたわけでもなく、ふと目に入ったタイトルに心を掴まれた。完全にジャケ買いならぬ「タイトル買い」である。ギャンブル要素高めだが、結果は大当たり。これだから読書はやめられない。

ただし私は速読ができないタイプ。パラパラめくるなんて器用なことはできず、一字一句をしっかり味わうタイプだ。500頁もあったから、かなり長い部類だと思う。それなのに二日で読み切った。つまり、睡眠時間を削ったということだ。布団に入って「よし寝よう」と電気を消したはずが、数分後には「ちょっとだけ」と再び電気オン。いやいや、ちょっとじゃない。読み終えるまで止まらない。

おかげで寝不足。平日なのに朝から物件のゴミ出し作業をこなし、フラフラ状態で本業の勤め人仕事に突入した。しかも、その合間にブログまで書いているのだから、自分でも呆れる。眠い目をこすりながら「なにやってんだ俺」と自問自答。

──そこで脳内にもう一人の私が登場する。
「そんな時間があるなら物件検索でも進めろ!」
「不動産に全集中しなければ良い物件を逃すぞ!」

まさに炭治郎ばりの全集中コール。だが私は反論する。
「自由な時間を手に入れるために不動産やってるんだよ? なら自由な時間をちょっと先取りしただけじゃないか」と。

……どう考えても言い訳がましい。

読み終えた後にふと思う。「これ、アラフィフおっさんが読む本じゃなかったかも」と。だからタイトルは伏せておく。

けれど、やっぱり小説はいい。日常のバタバタや、エクセルでシミュレーションする数字の世界から一歩抜け出し、物語の中で旅をする。気づけば「この登場人物に投資したい!」とか、「この展開、出口戦略どうするんだ」と、職業病的な目線まで混ざるのだが、それもまた一興。

結論。たまには小説も良い。寝不足にはなるけど、人生のスパイスとして最高だ。
次に読む本は……いや、その前に新着物件情報をチェックしよう。

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