先日、コーヒー片手に帳簿整理をしていたら―― ピンポーン!
解体業者さんが挨拶に来た。
自宅裏の家、ずっと高齢の方が一人で住んでいたが、数年前から入院されているのは知っていた。ただ、まさか売却されていたとは……。私の耳に入っていなかったのが悔しい。知ってたら絶対、指値を握りしめて突撃していたはず。残念ながらチャンスはスルリと他人の手に。投資家人生、こういう「惜しい!」が一番胸に刺さる。
で、始まった解体。業者さんがきちんと挨拶に来てくれた。ここぞとばかりに、私は“ダメ元の不動産大家モード”で質問。
「ちなみに、この解体っておいくらぐらいかかるんです?」
「180万円ですね」
えっ、そんなに!? 木造平屋、延床60平米くらいに見えるけど、数字を聞くとズシンと重たい。アスベスト対応とか、安全基準が年々きびしくなっているので、費用も増しているのだろう。なるほど、不動産業界あるあるの「出口費用」、ここにもしっかり潜んでいるわけだ。
さらに好奇心MAXの私は、調子に乗って追加質問。
「じゃあ、もし鉄骨だったら?」
「倍以上ですね」
おぉぉ……これは財布が泣くやつ。築古鉄骨を買うとき、つい利回りだけ見て「お買い得〜」なんて浮かれていると、最後に解体費でドーンとやられる未来が透けて見える。
今回の一件で、私は大事な教訓を得た。
「物件は買うときの値段ばかり見がちだけど、終わらせるときのコストも意外と重たい」
そう、投資の出口戦略には「解体費」というラスボス級の存在が潜んでいたのだ。
まあ、購入できなかったのは残念だけど、隣でリアルな教材をタダで見せてもらったと思えば安い勉強代。これを次の買付戦略に活かせば、きっと元は取れる――そう信じたい。
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