明日の勤め人仕事を終えれば、年末年始休暇だ。
ついに来た。
この瞬間を、私は何度カレンダーで指折り数えただろうか。
正直、待ち遠しかった。
目覚まし時計の存在を、この世から抹消できる日々だ。
……が。
いざ休みが見えてくると、頭の中が急に騒がしくなる。
「ゆっくり休みたい」
「でも、あれもやりたい」
「これもやりたい」
「物件のアレ、年内に一回見に行く?」
「DIYの続き、少しだけでも…?」
脳内会議、全会一致でまとまらない。
ダラダラ過ごすのも、もちろん悪くない。
むしろ最高だ。
昼からコーヒーを飲み、意味もなくYouTubeを流し、気づけば夕方。
何もしていないのに「今日は充実してたな」と思えてしまう、あの魔法。
ただ――
やっぱり私は、完全に何もしない自分をどこかで許せない。
だから毎回こうなる。
「最低限、これだけはやろうリスト」を作る。
3つくらい。
多くても5つ。
盛りすぎないように注意しよう。(←毎年破られる誓い)
それさえクリアすれば、あとは堂々とダラダラできる。
自分に対する言い訳作り、大事。
そんな年末を前に、もうひとつ心に引っかかっていることがある。
年明けから、上司が変わる。
今の上司は、正直、悪くなかった。
理不尽に怒鳴られることもなく、話も通じる。
「当たり上司」だったと言っていい。
だからこそ、憂鬱だ。
次がどうなるかは、完全にガチャ。
社会人生活は、常に運試しである。
とはいえ、考えても仕方ない。
変わるものは変わる。
私は私で、勤め人と大家業を両立しながら、淡々と進むだけだ。
というわけで――
本年ラスト出社。
感傷に浸るほど立派なことはしていないけれど、
「今年もよくやったな」と、自分には言ってやろう。
行ってくるか。
最後の勤め人仕事へ。

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