買えそうで買えない物件にまた出会ってしまった

不動産投資

内見してきた。
4戸の木造アパート、築30年超。

……第一印象は、
「悪くない」。

築年数なりに外観はくたびれている。
でもこれは想定内。
築30年超なら、むしろ“年相応に老けている”だけで好印象だ。

中に入ると、これまた悪くない。
2DK。
一人でも二人でも生活できる、ちょうどいい間取り。
広すぎず、狭すぎず。
大家的には、実に扱いやすいサイズ感だ。

表層リフォームを軽く入れれば、
一気に“パリッ”と仕上がる未来が見える。
クロス、床、照明。
はい完成。
脳内ではすでに満室御礼である。

現在、4戸中3戸が入居中。
今回は空いている1室のみを内見。
床は……正直、作り直し案件。
でもそれも想定内。
床なんて直せばいい。
DIY大家は床を恐れない。

スーパーもコンビニも近く、立地もまずまず。
「この集合住宅は売れるだろう」という感触は確かにあった。
物件そのものは、悪くない。

──問題は、ここからだ。

前面道路は、出入り口が1方向しかない袋地に位置する。
しかも、その道路は第三者所有。
このアパートは道路の持ち分すら持っていない。

再建築する場合は、
近隣との協議が必須という、なかなかスリリングな条件付き。
金融機関が嫌な顔をする要素が、きれいに揃っている。

念のため信金さんに相談してみた。
返ってきた言葉は、非常にシンプル。

「これはムリです。」

一刀両断。
迷いなし。
こちらが資料を閉じるよりも早かった。

融資がつかないということは、
出口も難しいということだ。
仮に買えたとしても、
次にバトンを渡す相手が見えない。

……はい、撤退。

物件自体は、悪くない。
本当に悪くない。
でも不動産投資は
「悪くない」だけでは前に進めない。

今回は、残念だが転進。
また次の物件で会おう。

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