「売主さんが契約書記載日で決済したいって言ってます」
仲介さんからの一言に、私は思わず耳を疑った。
は!? いやいや、ちょっと待てやコラ。
つい先週「決済日を1週間延期しましょうね」と全員で握手したじゃないか。延長合意、確かにあったよね?
ところがどっこい。売主さん、急に資金が必要になったらしく「やっぱり予定どおりで!」と態度を急変。理由は謎。仲介担当さんですら「いや~、詳しくは聞いてないんですよね」状態。
……これ、どう考えても面倒な流れである。
契約時から、嫌な予感はあった
そもそも私は、契約書にサインする段階で「この日程はちょっと厳しいかも」と正直に伝えていた。
そのとき仲介さんは、笑顔でこう言った。
「大丈夫です、この日程は仮みたいなもので、あとで調整可能ですから!」
――はい、出ました。あの“仮”って言葉。
日本語の奥深さを、ここで痛感することになるとは。
法的には私の完敗
冷静に考えれば、契約書に日付が書かれている以上、私が負ける。
延長は“口約束レベル”に近いものだし、書面最優先なのは百も承知。
だから今の私は、
① 信金さんに「なんとか前倒しで!」と泣きつく
② 手元キャッシュを血眼になってかき集める
この二択に追い込まれているわけで。
いやもう、完全にゲームの「選択肢A:ハードモード」「選択肢B:ベリーハード」みたいなやつ。どっちを選んでもラスボス戦だ。
大家の心の叫び
そもそも、決済ってお祭りのクライマックスみたいなもので、みんなで「やっとここまできたね!」と盛り上がるシーンのはず。
なのに今はどうだ。
「やる? やらない?」「早く! いや無理!」みたいなドタバタ劇。まるでコントだ。
大家業をしていると、物件よりも人間関係の調整に消耗することが多い。今回もその典型。
「不動産投資は物件より人間を相手にする商売」という言葉が、今ほど心に刺さったことはない。
さて、どうする?
とりあえず仲介さんには「売主さん、なんでそんなに急ぐのか、もっと詳しく聞いて!」とお願いして電話を切った。
……しかし内心はドキドキだ。
もし売主さんが譲らなければ、私の財布は大出血サービス状態。
各金融機関のATMに駆け込む、まさに地獄のマラソンが待っている。
「大家業って、ほぼ不労所得じゃなかったっけ?」と、過去の自分に問い詰めたい。
――いや、これは修行だ。きっと未来の俺が笑い話にしてくれるはずだ。
――なんだこれ。めんどくさい。
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