6号物件の2階の踊り場。毎回そこを通るたびに、足元から伝わる「ぐにっ」とした違和感。まるで踊り場が「お前の体重、知ってるぞ」とささやいてくるみたいで落ち着かない。
補強したいが、12mm厚のフローリングでは敷居をまたいでしまい、バリアフリーどころか“つまずきトラップ”になる未来が見える。そんな厚みはいらない。もっと薄く、スマートに解決したい。
倉庫をガサゴソ漁って発掘したのは数ミリ厚のベニヤ板。5号物件で買ったまま出番待ちだったやつだ。今日こそお前の晴れ舞台だ!
まずは踊り場を掃除して仮置き。案の定サイズが少し合わないので、マルチツールでウィーンと加工。粉が舞い上がるが、これもDIYの香水だと思えば悪くない。再び置いてみると、ピタッと収まった。おお、これは気持ちいい。パズルの最後のピースがハマった瞬間のようだ。
続いてクッションフロア(CF)を貼り付ける。これも以前の現場の余り物。接着剤を塗り、シワが寄らないよう慎重に押さえ、ヘラで空気をスーッと抜く。




仕上がった踊り場に一歩踏み出す。……静かだ。歪みが消えた。いや、完全ゼロではないが、脳が「気にならない」と判定するレベル。試しに軽くジャンプしても問題なし。つい二回目もジャンプしてしまう。
作業時間は1.5時間。材料費は在庫のベニヤとCFなので実質ゼロ円。毎日通る場所がこんなに快適になるとは。入居者さんが気づくかどうかは謎だが、いいのだ。大家とは“気づかれない努力”を積み重ねる生き物なのだから。
DIYは大規模なリフォームだけじゃない。こういう小さな改善こそが日常を変えるのだ。ギシギシ鳴る床が静かになるだけで、物件全体がワンランク上がった気がする。次の作業もやるぞ、という気持ちが自然と湧いてくる。
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