値引き成功。でも現金買い前提は聞いてない

7号物件

週末に内見した戸建物件。
第一印象は悪くなかった。

「これは……アリか?」

そんな感触を残したまま、内見は終了。
そして始まったのが、いつもの儀式――価格交渉だ。

今回も、もちろん攻めた。
結果。

販売価格の21%引きで折り合いがついた。

まさかのマネー成立。
つまり私は、「購入できる権利」を手に入れたわけだ。

……ここまでは、良かった。

問題は、その直後に始まった。

売買仲介会社からの電話。
声のトーンは丁寧。
だが、内容は圧が強い。

「値引きしましたし、当然現金買いですよね?」
「来週には決済できますか?」

畳みかけるような質問。
電話でよかった。
対面だったら、たぶん顔が大きく歪んでいたと思う。

私は必死に言葉を探す。

「いえ……信金に、融資相談をしようかと……」

一瞬の沈黙。
そして返ってきたのは、

「え? まさか特約つけるんですか?」

という、やんわりした追い詰め。

わかっている。
特約をつけた瞬間、この話が流れる可能性はある。
でも、特約はつけたい。
命綱だから。

頭の中で、高速計算が始まる。

新NISAで積み立てた投資。
これを取り崩せば……
あれと、これと、これをかき集めれば……

ギリギリ、現金はいけそう。

胃がキュッとなる。

そして私は、こう答えた。

「信金に融資相談はします。
ただ、もしダメだったら、現金を用意します」

……自分で言っておいて、なかなかの覚悟だと思う。

で、信金との面会を行った。

結果は――
「とりあえず、検討させてください」

この一言が、どれほどありがたいか。
決済日も、審査が終わるまで待ってもらえることになった。

あとは、祈るだけ。

融資、どうか降りますように。
胃薬を飲みながら、静かに結果を待つ週が始まった。

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